産地直送キアニーナのハンバーガー

From Firenze

ハンバーガーといえばアメリカ生まれのファーストフードのシンボル的存在。ところが、ここフィレンツェでファーストフードとは一線を画するこだわりのハンバーガーが人気を呼んでいます。イタリア語ではローマ字読みで「ハンブルゲル」。食へのこだわりが人一倍強いフィレンツェ人が好む新しいコンセプトのハンブルゲルに着目します。

◆アルノ川沿いのおしゃれなカフェ・レストラン

フィレンツェの花の大聖堂からヴェッキオ橋を渡り、左に曲がるとルンガルノ(アルノ川沿い)にでます。ヴェッキオ橋や対岸のウィフィッツィ美術館が望め、ぶらぶら散策するのにお薦めです。


5分も歩けばスタイリッシュな雰囲気のレストランが目にとまります。「ルンガルノ23」という店名の下にはキアニーナ・ハンブルゲル&カフェという文字が刻まれています。キアニーナのハンバーガー?それは一体どんなハンバーガーでしょうか?

◆キアニーナとは?

トスカーナ州の古都アレッツォの南に広がるキアナ渓谷。この地にローマ帝国の時代からキアニーナ種という巨大な白い牛が生息しています。最上級の肉とされ、フィレンツェの名物料理フィレンツェ風Tボーンステーキ(Bistecca alla Fiorentina)にはもともとこのキアニーナ種の肉のみが用いられていました。キアニーナの肉は脂肪が少なく赤身で柔らかいのが特徴です。現在はフィレンツェ風Tボーンステーキにも別の品種の肉を使っていますが、高級牛キアニーナにこだわる店も少なくありません。


◆ステーキ以外の料理でキアニーナの価値を

プレミアム牛肉であるキアニーナの美味しさを最もよく引き出すフィレンツェ風Tボーンステーキには半身後部が用いられています。「それ以外の部位、つまりキアニーナ種の半身前部をそのクォリティの高さを生かして有効利用できないだろうか。」とキアニーナを飼育するオーナーにアイデアが生まれます。その発想を友人と共に実現したのが、キアニーナの半身前部を用いた上質のハンバーガーを売りにするレストランの立ち上げです。2009年6月24日、フィレンツェの守護聖人サン・ジョヴァンニの日にオープン。その挑戦は地元のフィオレンティーニ(フィレンツェの人々)から支持を受け、開店直後から予約必須のレストランとして名をあげています。


◆上質の食材から作るこだわりのハンバーガー

ハンバーガーは全部で9種類。クラッシックタイプから、チーズバーガー、スパイシーソース、ベーコンバーガー、ダブルバーガーという具合です。どのお皿にもサラダにトマト、たっぷりのフライドポテト付き。新鮮な食材にこだわり、特にフライドポテトはハウスメイドの揚げたてです。お好みでケチャップ、マヨネーズ、マスタードを。ゴマがのったパンはパン工房より毎朝焼きたてが届きます。レストランオリジナルのワインと合わせて。


ドラゴ 【Drago】

クラッシック・ハンバーガー、サラダ、玉ねぎ、トマト 秘密のレシピで作られるハンバーガーはキアニーナ牛の肉本来の味を引き出すよういたってシンプルな味。180gでボリューム満点。肉の旨みがギュッと詰まっています。普通のハンバーガーのようにパンに挟んでかぶりつく人も、ナイフとフォークで食べる人もいます。


◆キアニーナを味わうお薦め料理

ハンバーガーのみオーダーする人が多いとはいえ、前菜やサラダ、本日の料理などを最初に食べる人もいます。ハンバーガーと合わせてこの店の自慢のキアニーナ牛の料理はローストビーフ、カルパッチョ、タルタルの3品。

キアニーナのローストビーフ
【Roast Beef di Chianina】

大きなお皿いっぱいに盛りつけられたローストビーフ。赤みを十分に残して焼きあげています。薄くて柔らかい肉は滑らかな舌触りでとてもジューシー。


キアニーナを飼育する農場「ラ・フラッタ」から直送される新鮮な食材を売りにした新しいコンセプトのレストラン。プレミアム牛を気軽に楽しめます。洒落たスペースでもいたってカジュアルな雰囲気。このスローなハンブルゲルなら舌もお腹もしっかり満たしてくれます。

 


 

 

LungArno23
Lungarno Torrigiani, 23 Firenze
Tel,: 055 2345957
日曜休み


取材、文:奥村 香織